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コクチバスの調査


背景

コクチバス Micropterus dolomieu は、オオクチバスとともに通称ブラックバスと呼ばれており、特定外来種に指定されています。侵入生物データベースによると福島、栃木、長野、滋賀、奈良が国内の移入分布域とされています。2019年に長野県大町市に位置する仁科3湖(青木湖、中綱湖、木崎湖)にてコクチバスの環境DNA(eDNA)を調査しました。


方法

現地にてポアサイズ0.45μmのSterivexでろ過しました。これを実験室にて簡易抽出法で抽出、モバイル リアルタイムPCR装置 PicoGene® PCR1100を用いて分析しました。


結果

PCR1100で5月上旬に採水したサンプルでは、いずれの地点からもコクチバスの環境DNAは検出限界以下であったものの、6月初旬には中綱湖と木崎湖でコクチバスの環境DNAが検出できました。長野県はコクチバスの移入分布域の1つで、仁科3湖において捕獲調査で確認されています。このことから、5月調査でDNAが検出限界以下であった理由として、水温による活度の影響、生息域などが要因と考えています。

採水 青木湖 中綱湖 木崎湖
2019年5月5日 × × ×
2019年6月2日 ×

〇:検出  ×:非検出

結果

仁科3湖