従来の遺伝子検査装置は大きく高価であり、検査時間も長い為、専門施設での利用に限定されてきました。そのため、検査結果を入手するまでに3日~1週間程度の期間を要していました。他方、最近では、現場で、迅速な遺伝子検査を行い、タイムリーに結果を入手する必要性が益々高まっています。
こうした市場ニーズへの対応を目的として、
- 遺伝子量を高感度で測定できる独自の小型蛍光検出技術
- 小さなプラスチック基板で遺伝子を高速に増やす技術
を組み合わせ、高精度のままでの小型化で、検査時間を短縮できるPCR装置の開発に成功いたしました。
PicoGene® PCR1100をお使い頂くことにより、高感度の遺伝子検査が場所を問わず可能となります。
様々な遺伝子を、現場で素早く判別・特定できることによって、工場などの食品衛生をはじめ、環境汚染調査、生物資源調査など、幅広い分野でのお使い頂けるものと思っています。
本PCR装置は、国立開発研究法人 科学技術振興機構(JST)の研究成果展開事業(先端計測分析技術・機器開発プログラム)、「環境中病原性部生物の迅速定量装置の実用化開発」(平成26年度採択/開発実施期間:平成26年10月~平成29年度3月)に基づいて日本板硝子㈱が開発した製品を発展させたものです。ゴーフォトンは、本プログラムにおいて、参画企業として開発業務の一部を担当しました。
モバイル リアルタイムPCR装置 PicoGene® PCR1100は、従来のデスクトップ型と同等精度を持ちながら、現場での使用を目的として開発しました。その体積は約1/10、重量も約560gと、手に持って作業を行うことができます。さらに蛍光検出部も独自設計で、振動に強い構造となっており、どこに持って行っても、その場ですぐに実験を開始することができます。高度2000mでの動作も確認しておりますので、たとえば、飛行機の中での測定も可能です。