カビ臭産生遺伝子PCR検出試薬
カビ産生ラン藻類の検出試薬

異臭味(カビ臭)とその原因物質
ジェオスミン

ジェオスミンは、雨が降った後の地面、あるいは泥臭さとも表現されるにおいを発する物質で、人間の臭気の閾値が非常に低く、低濃度でもその臭気を感じるとされています。
2-メチルイソボルネオール (2-MIB)

2-MIBは墨汁様のにおいを発する科学物質です。
Pseudanabaena yagii
Pseudanabaena cinerea
Pseudanabaena galeata
Planktothricoides raciborskii
などが2‐MIBを産生するラン藻類として報告されています。
異臭味産生遺伝子PCR検出試薬
ゴーフォトンでは、異臭味を産生する遺伝子配列を、簡単に短時間でリアルタイムPCR検出する方法を開発しました。ここで使用するPCR試薬をご提供します。この試薬と迅速簡易分析法、モバイルPCR装置Picogene 併用することで、現場にて採水からPCR検出までを30分で行うことが可能となります。
Doi, H. et al. 2021. On-site environmental DNA detection of species using ultrarapid mobile PCR. Mol. Ecol. Resour., 21(7), 2364-2368.

「カビ臭」の原因物質を産生する遺伝子配列を検出するPCR試薬を発売します。
この試薬キットと合わせて、モバイルPCR装置、PicoGene PCR1100をご使用いただくことにより、現場で約30分という非常に短時間で、これらの原因物質を産生するラン藻類の有無を検出することが出来るようになります。
水道の主要な異臭味障害である「かび臭」の原因物質(ジェオスミン、2-メチルイソボルネオール)をモニターする方法として、顕微鏡観察やGC/MSが使われています。これらの方法は、作業者の高度なスキルが必要、高価な機器を使用する必要、更に結果が出るまでに数日~1週間ほどの時間がかかることから、対処に遅れが発生する可能性があります。
現場で短時間・簡単に種特異的なPCR遺伝子検出が出来るというモバイルPCR装置、PicoGene PRC1100の特徴を活かし、今回開発した試薬を使ってカビ臭産生遺伝子の検出実験を行ったところ、GC/MSとほぼ同等の検出結果を得ることができました。