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PCR1100環境測定・ビリューチップ


ビリューチップとは

ビリューチップとは

ビリューチップは、ろ過・抽出用のデバイスです。本体内にサンプル水をろ過するフィルタを内蔵し、かつ、抽出容器としての機能を併せ持っています。
弊社では、PCR1100を用い、採水現場で、短時間でのPCR実験を行えることの有用性をアピールしています。環境DNA分野では、一般的に1リットルの環境水を市販されているガラスフィルタや、カートリッジ・フィルタを使ってろ過し、ラボなどで一般的な「核酸精製」の後、大型の装置でPCRを行うことを標準としています。
従来実施されている一般的な「核酸精製」では、最終的に100uL程度の検体が得られますが、実際にPCRに必要となるの検体量は数uL程度です。1Lの環境水をカートリッジ・フィルタ等用いてろ過することは、例えば濁った池の水など、水質によってはそれほど容易なことでななく、時間もかかります。
ビリューチップはこの点に着目し、PCRに供する十分な量の検体が得られるならば、ろ過量を少なく出来るのではないか、との発想の元、開発を行いました。更に微細流路を用いることによって、ろ過後、そのまま抽出作業が行えるようにしました。
ビリューチップでは40mLの採水物をろ過後、20uLの抽出液で抽出することにより、約2000倍の濃縮が可能であることも確認しました。そのため、温浴水中の僅かなレジオネラ属菌も、従来のラボでの大型遠心機を用いた濃縮とほぼ同等の効果があることが確認され、ラボでの方法を代替えできることも発表しました。


ビリューチップ使用例


温浴施設のレジオネラ属菌検出

温浴施設では、定期的にレジオネラ属菌の検査が行われています。
例えば温泉などの温浴設備は、公衆浴場における浴槽等のレジオネラ属菌検査方法が厚生労働省から通達されている000549548.pdf (mhlw.go.jp)。これによると、メンブレンフィルターによるろ過あるいは冷却遠心濃縮法で濃縮、夾雑菌の処理後、培地上で7日間培養する。その後、菌の鑑別・同定と係数する。
以上のため、公定法によるレジオネラ属菌の在・不在判定結果を得るまでに~1週間程度の時間がかかります。
併せて検水中のレジオネラ族菌由来の核酸を直接検出する迅速検査法としてリアルタイムPCR、LAMP法、PALSAR法等も記載されている。しかしながら、温浴水中のレジオネラ属菌の在・不在判定は非常に低濃度の検出が必要なため、温浴水をそのまま使用するのではなく大型の遠心分離機等を用いて2000倍に濃縮後PCRで検出するという手法が一般的に行われています。
大型の遠心分離機を現場で使用するのは現実的ではないため、一般的には、温浴水を検査ラボに持ち帰って、濃縮→核酸精製→大型のPCR装置でのPCR検査、が行われています。

培養法の他、温浴施設のレジオネラ菌検出には、培養法ではその結果が得られるまで数日~1週間程度を要するので、簡易的にPCR法も行われています。しかしながら、温浴施設水中のレジオネラ菌濃度は非常に低いため、一旦液を濃縮してからPCRに供するという手段が用いられます。通常、濃縮には大型の遠心分離機を用いますが、ビリューチップを用いることにより簡便に約2,000倍の濃縮が可能であることが分かりました。
但し、PCRの前段として一般的に行われている「核酸精製」では、多くの装置必要であったり時間がかかり、これらの操作を温浴施設のその場で実施することは現実的ではありません。
ゴーフォトンでは、ビリューチップにより温浴水を約2,000倍に濃縮後、簡易的な抽出であっても、ラボでの複雑な核酸精製とほぼ同等の結果が得られることを確認しました。その結果、採水から約30分で、PCR結果を得ることが出来るようになりました。作業は非常に簡単なため、どなたでも温浴施設のその場でレジオネラ菌のPCR検査を行うことが可能になります。