利根川水系の複数地点で採水し、外来魚ハクレンの生息状況に関する既存データ(河川水辺の国勢調査)による情報と、モバイルPCRによる環境DNA分析の検出結果を比較しました。国勢調査の確認結果とほぼ一致する良好な結果を得ることが出来ました。
国土交通省、河川水辺の国勢調査
http://www.nilim.go.jp/lab/fbg/ksnkankyo/
モバイル リアルタイムPCR装置 PicoGene® PCR1100を用いた検出結果は、既住調査で得られているデータと概ね整合的でした。
eDNA検出結果:本川
本川 既往調査 確認 未確認 環境DNA 検出 5 0 非検出 0 3 eDNA検出結果:支川
支川 既往調査 確認 未確認 環境DNA 検出 1 0 非検出 1 5
*霞ヶ浦調査地点では整合しない地点が見られました。
採水を行った産卵期は利根川本川に移動するため、検出できなかったと推定しています。
弊社はパシフィックコンサルタンツ株式会社と共同で、利根川水系における「ハクレン」の実地調査を行いました。
「ハクレン」は、外来種とされている中国原産のコイ科の淡水魚です。ハクレンは、茨城県の霞ヶ浦や北浦に生息していますが、産卵期(梅雨頃)になると利根川を100kmほども遡上し、埼玉県久喜市栗橋周辺で大ジャンプを見せることで有名です。