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アユの遡上調査


背景

天然のアユは、河川の中流域から下流域で産卵し、孵化した仔魚は海あるいは河口域にて回遊します。成長した稚魚は春先から初夏にかけて川を遡上することが知られています。
相模川河口堰では、神奈川県水産技術センター内水面試験場様の指導に基づいて、アユの遡上量の計数が毎年行われています。弊社は、日本板硝子株式会社と共同で、2019年4月から5月にかけて毎週木曜日に相模川河口大堰付近にて採水し、河川水中のアユの環境DNA分析を行いました。

本調査は、神奈川県水産技術センター内水面試験場様並びに神奈川県内広域水道企業団社家取水管理事務所様のご協力のもと実施しました。


分析

採水後、Sterivexを用いてフィルタリングし、簡易抽出法にてDNAを抽出しました。これをサンプルとしてモバイル リアルタイムPCR装置 PicoGene® PCR1100で分析しました。


結果

河口堰付近の河川水からアユの環境DNAが検出できることを確認しました。しかしながら、1回/週の採水であったためか、アユの1日の遡上数との明確な相関は観察できませんでした。


測定結果例

2020年5月23日に調査した結果を例として以下に示します。
相模大堰に設けられた魚道とその上流および下級のいずれでもアユの環境DNAが観測できました。

測定結果例

採水場所(相模川 相模大堰付近)


地図


魚道

魚道